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歯科診療報酬改定 訪問歯科診療(歯科訪問診療)、在宅歯科医療についても 中医協の説明

投稿者:訪問歯科119番

 
●中医協診療報酬改定説明:一般歯科臨床への影響は一部

3月5日、平成 26 年診療報酬改定説明会がベルサール汐留で開催され、和田康志課長補佐が説明した。平成 26 年度診療報酬改定の概要(歯科)は次の通り。

○在宅歯科医療の充実等:「在宅療養患者に対する訪問を中心に実施している歯科診療所の評価」、「在宅歯科医療における医科医療機関と歯科医療機関の連携に係る評価」、「歯科訪問診療2の見直し及び歯科訪問診療3の新設等」 ほか

○周術期口腔機能管理の充実等:「周術期口腔機能管理が必要な患者における医科医療機関と歯科医療機関の連携に係る評」、「周術期口腔機能管理を実施した患者に対する手術料の加算の新設等、周術期口腔機能管理の充実」

○正常な口腔機能の獲得・成長を促すための対応(小児期):「小児保隙装置の評価、小児義歯の適応拡大」

○口腔機能の維持・向上を図るためにおける対応(成人期):「舌接触補助床等の訓練の評価及び有床義歯の継続的管理の見直し」、「歯周治療用装置の要件の見直し」ほか

○歯の喪失リスク増加:「歯周病安定期治療の評価体系等の見直し」、「フッ化物局所応用に関する評価の見直し」、「口腔機能の維持・向上、回復に資する技術の評価の見直し」

○新規医療技術の保険導入:「歯科矯正用アンカースクリューを用いた歯科矯正治療の評価」、「局部義歯に係るコンビネーション鉤の評価」、「顎関節治療用装置装着患者に対する訓練等の評価」 ほか

○先進医療の保険導入等:「歯科用CAD/CAM装置を用いて製作された歯冠補綴物の評価」、「歯科CT撮影装置及び手術用顕微鏡を用いた歯根端切除手術の評価」

○患者の視点に立った歯科医療:「初再診時における歯科外来診療環境体制加算の見直し」。

 以上が全体の改定項目の内容である。

 

今回の診療報酬改定の中で注目の一つが歯科訪問診療(訪問歯科診療、在宅歯科診療)。現状報告として、「歯科訪問診療を実施している歯科診療所の割合は、施設において歯科訪問診療を実施している歯科診療所は調査を重ねるごとに増加している。居宅において歯科訪問診療を実施している歯科診療所は、減少傾向にあったが、今回調査では増加している」とした。そうした中で、機能の強化が求められるのが「在宅療養支援歯科診療所」。これは、 在宅又は社会福祉施設等における療養を歯科医療面から支援する歯科診療所であり、平成20年度改定時に創設された制度。当然ながら、施設基準が次のように設けられている。①歯科訪問診療料を算定していること、②高齢者の心身の特性、口腔機能管理及び緊急時対応に係る研修を修了した常勤の歯科医師が1名以上配置されていること、③歯科衛生士が配置されていること、④必要に応じて、患者又は家族、在宅医療を担う医師、介護・福祉関係者等に情報提供できる体制を整えていること、⑤在宅歯科医療に係る後方支援の機能を有する別の保険医療機関との連携体制が確保されていること。この要件がネックと指摘する声があり、結果として、在宅療養支援歯科診療所は増えているものの、全歯科診療所の約7%にとどまっている。

 

今回の改定において、新たに以下のような留置事項通知が出された。:保険給付外の材料等による歯冠修復及び欠損補綴は保険給付外の治療となるが、この取扱いについては、歯及び口腔に対する治療体系が細分化されている歯科治療の特殊性に鑑み、当該治療を患者が希望した場合に限り、歯冠修復にあっては、歯冠形成(支台築造を含む。)以降、欠損補綴にあっては補綴時診断以降を保険給付外の扱いとする。 その際に、当該治療を行った場合は、診療録に自費診療への移行等や当該部位に係る保険診療が完結している旨が判るように明確に記載する。なお、「歯科領域における保険給付外等の範囲について」(昭和51年7月29日保文発第352号)は、平成26年3月31日をもって廃止する。混合診療の議論に必ず出てくる「昭和51年通知」だが、これが“廃止”されるということで一部において、今後に影響が出ると懸念された。3月6日、オクネットが田口円裕・厚労省歯科医療管理官に確認した際、「廃止にしましたが、特別な意味はありません、というより、だからこそ新たな通知を指し込んでいるので内容は変わりません。普通に読めばわかります」と述べていた。ただ、なぜ、“通知廃止”が今回なのか釈然としないことはありそうだ。そのほかの「歯科用CAD/CAM装置を用いて製作された歯冠補綴物の評価」、「小児保隙装置の評価、小児義歯の適応拡大」などにつて、臨床現場からすれば、「算定する診療所がどこまであるか疑問を呈する改定項目が多い」と見る向きが多い。多くの開業医は「改定しても顕著に変わることはなく、結局は自院での努力が求められるに過ぎない」と冷静に分析する。

 

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