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医療・介護連携に歯科の協力が必要
投稿者:訪問歯科119番
桑名市副市長として務めている田中謙一氏(東大卒・厚労省入省)が、
「医療介護情報連携―ドイツ及び桑名市の例―をテーマに先月、都内で講演されました。
全国でも地域包括ケアへの取り組みが進んでおり、歯科的役割が必要とする理解は広まっています。
講演内容の要旨は以下の通りです。
「ドイツは人口構造、経済規模など日本と似通う点が多い。当事者自治を重んじる医療保険制度は
異なる部分も多く、ドイツで採用されている仕組みは参考になるものもあるが、
国民平等にアクセスが担保されながら医療費が抑えられている点など、
日本の方が優れている点もある」と述られました。
また、ドイツの社会保険番は、公的年金保険分野に限定し、公的医療保険分野では医療被保険者番号を
利用しています。日本でも注目されているドイツの医療被保険者番号についても
「疾病金庫は各被保険者について医療被保険者番号を発行し、
さらに電子的保健カードに拡張しています。疾病金庫による電子的保健カードの発行を促進する措置に
関する法整備が行われてきています。依然として発展途上にあり、課題もあるものの、
日本がマイナンバー等の導入に際し、
ドイツにおける取り組みを参照することは有益」としていました。
その一方で、桑名市副市長として取り組んでいる事業を報告されました。
特に、桑名市の医療連携に関して「名古屋へ20分程度で通勤できるベッドタウンとなっている
桑名市は人口の高齢化が見込まれる。そのような中で400床前後で、二次医療が可能な自己完結型の
急性期病院の整備が求められています。平成23~26年度の合計では国からの
地域医療再生臨時特例交付金を含めた141億円の財源を確保し、平成27年4月における新病院の開設を
計画している」としています。
地方独立行政法人と医療法人を統合した病院の整備は全国で初めてのプロジェクトで、
新病院開設後は地域医療機関との機能分担と連携を行い、
在宅を含めた医療と福祉、介護の包括的な支援を強化するものです。
同じく、三重医療安心ネットワークの紹介です。
「三重県では複数病院にかかる一人の患者に対し、各病院のIDを紐づけし、複数の病院の診療情報を
一覧できる診療情報アクセスシステムが導入されています。マイナンバーシステムとの
兼ね合い等を考えながら、こうした新しい仕組みを活用していく予定である」と強調されていました。
この取り組みの実効を図るため、地域における他職種の相互間での
“顔の見える関係づくり”を推進することが重要と考え、
“桑名市在宅医療及びケア研究会”“主治医とケアマネジャーの連絡票”などソフト面での
地道な活動も進めていく中で、桑名医師会、桑員歯科医師会、桑名地区薬剤師会ほかの団体などにより
構成された“桑名市在宅医療医及びケア研究会運営委員会が2011年7月に設置。
同10月には、医師、歯科医師、薬剤師、歯科衛生士、介護支援専門員、介護職、
地域包括セ支援センター職員等の参加を設立得て正式に、“桑名市在宅医療医及びケア研究会”が
スタートしたようです。
田中・桑名市副市長は「全国各地でも行なわれている事業のものかもしれませんが、専門各種の連携が重要。
国の政策でもありますが、医科と歯科、医科と介護の連携がスムーズにいくかどうかが問われています。
歯科については、徐々にその必要性が認識されてきている」と実務責任者である、
副市長の行政手腕に期待が寄せられています。
ちなみに、田中副市長は、厚生行政の関係者の間では、注目の人とされています。
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